協会ニュース

【協会員限定】新年茶会プロ講座レポ

年も明けて少し落ち着いた1月13日・14日にオープンセミナーの《新年茶会》が1部~4部で行われました。
それとは別に毎年、インストラクター協会員だけが参加できる《特別講座》が1月13日の午後に2時間30分ずつの2講座行われました。

13時から15時30分のA講座は、呂禮臻先生による『プーアル老茶から陳年烏龍までの“後熟成”』の講座。
まずは、ともに1996年に作られた生プーアル茶でも、老茶樹と現代式の茶園の茶樹という原材料の違うお茶。
どちらも美味しいのですが、水色・香り・味とも深みが大きく違っています。
更に同じ茶園で作られた生プーアル茶の2009年ものと2017年ものの飲み比べ。
こちらは原材料はほぼ同質でも8年の保存期間が大きく味わいを変えてくれているのがわかります。
その後、1990年の凍頂烏龍茶、1960年の花茶(素蘭香)。また、1916年の烏龍茶コンテストの受賞茶も飲むことができました。
これだけの年代のお茶は、偶然、良い保存状態で残っていたものが発見されるということでもない限り触れることはできません。
この殆ど奇跡とも思える出会いにただ感謝しつつ、香りも味も記憶に刻みつけたいと思います。

16時から18時30分のB講座は、ジョニーさんと言った方が通りがいいかもしれませんが、杜蒼林先生による『生産者が語る現場情報と品質鑑定の世界!』です。
生産者でもあるジョニーさんが作られた梨山烏龍茶について、手順通り問題なく作られた基準のお茶を飲んだあと、それぞれ製茶のどこかの段階で問題のあったお茶を飲み比べました。
茶摘みの段階でミスがあった原材料を、その後の製茶の過程で何とか覆い隠そうとしたもの。
終盤まで完璧に製茶したものの、最後の乾燥が不充分であったために渋味が出るなどの弊害が出てしまったものなど、12種以上のお茶を飲み比べることができました。
問題のあるお茶でも淹れる茶器や湯温によってその問題を隠せる場合もあるし、焙煎によって別の味わいを加える対応をする場合もあること。
そして若い葉を使えばいいお茶ができるが、萎凋不足などで青臭味が出てしまったら老葉より始末に負えないことなど、貴重なお話をたくさん伺うことができました。

今年は参加者も多く、華泰茶荘の3階を使用して熱気に溢れる勉強会となりました。
A・B両講座とも他では体験することのできない貴重な講座でした。

幹事長 佐藤光浩

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